厚生労働省は、昨年12月22日に全国労働基準部長会議を臨時開催し、
長時間労働対策について、来年1月から次のことに取り組むことを発表しました。

【1】月100時間超の残業が行われている事業場等に対する監督指導の徹底

①時間外労働時間数が1カ月100時間を超えていると考えられる事業場
②長時間にわたる過重な労働による過労死等に係る労災請求が行われた事業場を対象とした、
労働基準監督署による監督指導(立入調査)の徹底

●監督の結果、違反・問題等が認められた事業場に対しては、是正勧告書等を交付し、指導
●法違反を是正しない事業場は、送検も視野に入れて対応(送検した場合には企業名等を公表)

【2】インターネットによる情報監視

○本省がインターネット上の求人情報等を監視し収集し、その情報(※)を
労働基準監督署による監督指導等に活用(平成27年度からの本格実施に向けて、平成27年1月から試行的に実施)

※高収入を謳うもの、求人を繰り返し行うもの等の過重労働等が疑われる求人事案に着目し、
本省が収集した過重労働等の労働条件に問題があると考えられる事業場に係るもの

【3】メンタルヘルス対策の強化

○メンタルヘルスの一層の向上を目指し、都道府県労働局において以下の取組みを実施
①ストレスチェック制度の周知(改正労働安全衛生法により平成27年12月から施行)
②ストレスチェックおよび面接指導等を行う医師、保健師等に対する研修(平成27年度からの実施に向けて、平成27年1月から準備)

 来年は、通常国会において労働時間に関する労働基準法改正案の上程も予定されており、
労働時間に関する動きが活発化していきそうです。

月100時間超の残業が行われている事業場は注意をしてください。