渋谷区の社会保険労務士です。
こんにちは、高山英哲です。
あなたと、今回学ぶことは「働き方改革「長時間労働の削減」実現可能性が高い会社の共通点」である。
「ある会社が直面していた壁が、担当者が変わったら、簡単に乗り越えられた」ということは、あって当然のこと。
というのは、会社の財産は「人」だから。
この考えが、あなたにあれば、会社はさらなる成長へと繋がる
29年12月20日、厚生労働省より、「労働経済動向調査(平成29年11月)」の結果が発表された。
今回の調査では、特別項目として「働き方改革の取組」に関する調査が行われいる。
◆労働経済動向調査(平成29 年11 月)の結果
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/1711/dl/siryo.pdf
私の事務所へも顧問先から「働き方改革の取組」の相談は、後を絶たない。
これを今、お読みの、あなたも、感じているだろう。
「うちの会社は、働き方改革は、関係ない」と思いながらも、もし「従業員から、働き方改革の取組を、聞かれたら、どうしょぉー」と。そんな思いを抱えているのでは、ないだろうか。
そこで、今回は、あなたと「働き方改革「長時間労働の削減」、実現可能性が高い会社の共通点」を摘出し、解決策の出発点を考察していく。
私たちで、意見交換をしながら、ステップ・バイ・ステップで、すすめていく。
特に今まで「働き方改革の取組」の問題点を、理解していない場合、必ず大きな知識を、私たちは得るはずだ。
早速、すすめていくこととする。
ステップ1= まず「働き方改革」の取り組み方法を知る。割合が高かったものは、意外。
早速、労働経済動向調査(平成29 年11 月)の結果を、みてみょう。
「働き方改革」について、現在までに実施した取り組みのなかで、最も割合が高かったものは、何か。
ズバリ!「長時間労働削減のための労働時間管理の強化」(60%)だ。
お恥ずかしい話だが、私は、この取り組みが、一番だとは、思わなかった。
なぜか?
理由は、長時間労働削減に対して、特効薬的なっものは、ないからだ。
長時間かけて、あせらず、ジワジワ効果を、感じていく方法。つまり、漢方薬のような処方で対処していくことしか、みつからない。
次いで「休暇取得の促進」(54%)、「育児・介護中の職員が働きやすいような環境整備」(46%)などとなっている。
今後実施する予定の取組も同じ順番であり、それぞれ71%、64%、53%に高まっている。
ステップ2= 実施状況
長時間労働の削減に向けた取り組みの実施状況は、増加傾向が続いている。
これは大企業にかかわらず、中小企業でも、広がりつつある。
何らかの長時間労働の削減に向けた取り組みをしている企業、様々な資料をみて推測は9割を超えている。
「実施している」企業では1ヵ月当たりの時間外労働の概ね20時間程度だ。
「実施していない」企業は、そもそも時間外労働がない、時間外労働が少ないこと。
この理由が、一つにあると推測する。
ステップ3= 具体的な施策内容は何か、私たちが、やっと気付いたこと
あなたは、前述で、実施状況を理解できた。
ここからは、具体的な施策内容をみていく。
多くの会社からの取り組みを、みてみると、内容は、次の3つに集約できる。
このなかでのトップ3は、何か。
「管理職層に対する意識啓発への取り組み」
「一般社員に対する意識啓発への取り組み」
「ノー残業デーの設定」である。
あなたは、この結果を、どう考えるか?
この「意識啓発への取り組み」、をみると、ようやく、海外との労働時間に関する考えの違いに、気付いたといえる。
ステップ4= 長時間労働の削減は「メンタリティー」リセットから。解決策を土台から構築する
中小業は、これからスタートする、まだ手付かずといった、企業も少なくない。
それはなぜでしょうか。
長時間労働は当たり前という古くからの「価値観」とそれを容認する「慣習」があるからだ。
従業員の「メンタリティー」にも長時間労働は当たり前といった考えが根付いているかもしれません。
では、最初にやることは、何か。
労働時間に関する「メンタリティー」をリセットすることだ。
さらに解決策を土台から構築し、長時間労働削減の実現可能性を、高めていく。
『5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人』(熊谷徹・著)によれば、ドイツの年平均労働時間は1371時間(日本は1719時間)と短いにもかかわらず、労働生産性は日本を約46%上回っている。
2016年のGDPを見ると、前年比1.9%増加、前年の1.7%を上回る成長率(ドイツ連邦統計局調べ)。
一人当たりで比べると、ドイツが4万1902ドル=約486万円、日本が3万8917ドル=約451万円という結果になっている。
どうしてこうも生産性に差があるのか?
ステップ5= 「メンタリティー」のリセットに成功した国内企業の事例
そのこたえは、効率を重視し、無駄を嫌うドイツ人の「メンタリティー」にある。
個人主義が強いこともあり、家族や友人や恋人と過ごすプライベートの時間を重視している。
この「メンタリティー」のリセットに成功した企業が国内企業にある。
「キリンビールの営業女子チーム」だ。
20代営業職の女子の不安から始まったシミュレーション実験の時間短縮で高い成果を得ている。
具体的には『実際にママ社員と同じ状況を経験して、働きづらい点を改善していこう』という、ママになりきって働く「なりキリンママ」プロジェクトだ。
「なりキリンママ」とは、子どものいない営業女性が「五時退社」「突然の呼び出しに対応」など一カ月間「ママ」に「なりきって」仕事をしてみるという、ユニークなプロジェクトだ。
実施した結果「前年比より高い成果、短い労働時間」という成果を上げている。
ステップ6= 意識啓発への取り組み
このように、「管理職層に対する意識啓発への取り組み」「一般社員に対する意識啓発への取り組み」のなかで、成功した会社がある。
さらに、調査結果のとおり、この「意識」「メンタリティ」へ施策内容は、動いている。
したがって、あなたも、意識啓発へ「目」を向け、アクションを起こすべきだ。
◆労働経済動向調査(平成29 年11 月)の結果
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/1711/dl/siryo.pdf
最後まで、お付き合いいただき、ありがとうございました。
あなたの会社の、改善の一助になれば幸いである。
渋谷の社会保険労務士の高山英哲でした。
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