月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率(5割以上)の中小企業への適用猶予の
見直し(撤廃)時期は「平成31年度」(報告書案)。
2/6(金)に労働政策審議会労働条件分科会(第124回)が開催され
「今後の労働時間法制等の在り方について(報告書案)」が示されました。
今回の報告書案は、非常に気になります。
【第124回 労働条件分科会資料】
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000073472.html
前回(1/29)の分科会での議論を踏まえ「報告書骨子案」から「報告書案」となりましたが、
労使間での合意までには至らず、報告書の決定は次回以降に持ち越しとなりました。
報告書案においては、以下のこと等が適当であるとされています。
●改正労働基準法の施行は「平成28年4月」とする。
●月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率(5割以上)の中小企業への
適用猶予の見直し(撤廃)時期は「平成31年度」とする。
●使用者に年次有給休暇の時季指定を義務付ける日数については「年5日」とする
(付与日数が10日以上である労働者が対象)。
●上記措置に伴い有休管理簿の作成を義務付け、3年間保存しなければならないとする。
●フレックスタイム制の精算期間の上限について現行の1カ月から「3カ月」に延長する。
●上記精算期間内における当該月の割増賃金の支払対象は
「1カ月ごとに1週平均50時間を超えた労働時間」とする。
●裁量労働制の適用拡大の対象は「課題解決型提案営業の業務」
「企画立案調査分析を一体的に行う業務」等とする。
●高度プロフェッショナル制度の対象者の年収は「平均給与額の3倍程度を相当程度上回る」
(1,075万円を想定)とする。
なお、当日の分科会では、委員の質問に対して厚労省担当者より
「割増賃金率の中小企業への適用猶予の撤廃時期は平成31年4月が望ましい」
「有休管理簿の作成は賃金台帳や社内システムでも代替可とする」といった回答がありました。
新たなうごきがあった場合、また投稿いたします。