渋谷区の社労士の高山英哲です!https://www.1roumshi.com

こんにちは。

外国人の社会保険、所得税に関する件で、トラブルになった。こんな話を、よくお聞きします。

それは、外国人雇用者が、急速に増えたことが原因です。

【国籍・地域別在留外国人数の推移】在留資格別人数

外国従業員から、給与を支払ったところ「社会保険料などが給与ら控除されるとは聞いていない!」と言われ、大騒ぎになった。

あなたの会社では、いかがですか?

心を重ねて、ひとり一人と話をすること。相手の国に合わせて、意見交換をすること。。

これまでは、できていなかったなあ、と大いに反省している人事労務担当者も少なくないと思います。

そこで今回は、外国人従業員の社会保険、所得税を取り上げていきます。知っておきたい4つの知識は次のとおりです。

①外国人社員も原則として日本の社会保険、労働保険に加入することになります。

②社会保障協定締結国から派遣される社員は、日本の社会保険の加入免除となることがあります。

③所得税等の源泉徴収は、その社員が居住者に該当するか非居住者に該当するかによって異なります。

④社員が居住者に該当するか非居住者の所得税等の源泉徴収の実務

外国人雇用に対する、知識不足を払拭できるように、興味深いメソッドを紹介いたします。

それでは、さっそく、チェックしてみましょう!

社会保険(健康保険・厚生年金保険) 知っておきたい知識 1点目

①原則
日本
の事業所に雇用される社員は、外国人であっても原則として日本の社会保険(健康保険・厚生年金保険)に加入することになります。

社会保障協定
日本と社会保障協定を締結している国ついては、協定相手国の事業所から派遣(出向)された社貝で派遣期間が5年以内と見込まれる場合は、協定相手国の社会保険加入を継続し、日本の社会保険に加入しないこと(免除)ができます。

日本の社会保障制度への加入免除のためには、協定相手国の社会保障制度に加入していることを証明する「適用証明書」の交付を、協定相手国の適用証明書交付機関から受け、日本の事業所に提出することが必要です。

2017年1月現在、社会保障協定の発効状況は以下のとおりです。

【日本年金機構:社会保障協定】
 社会保障協定とは何ですか?社会保障協定を締結する背景・目的

協定が発効済の国ドイツ イギリス 韓国 アメリカ ベルギー フランス カナダ オーストラリア オランダ チェコ(※) スペイン アイルランド ブラジル スイス ハンガリー インド
署名済未発効の国
イタリア ルクセンブルク フィリピン スロバキア

日本は20ヶ国と協定を署名済で、うち16ヶ国分は発効しています。「保険料の二重負担防止」「年金加入期間の通算」は、日本とこれらの国の間のみで有効であることにご注意ください。

(注)イギリス、韓国及びイタリアについては、「保険料の二重負担防止」のみです。(※)現行協定の一部改正に向けて準備中

なお、外国人社員を日本国内の会社で現地採用する場合には、この取り扱いはありません。原則どおり日本の社会保険に加入することになります。

労働保険(労働者災害補償保険・雇用保険) 知っておきたい知識 2点目

①原則

日本の事業所に雁用される社員は、外国人であっても原則として日本の労働保険(労働者災害補償保険・雇用保険)に加入することになります。

労災保険は、国籍を問わず、日本で労働者として働く外国人にも適用されます。就労することができる在留資格を持っている方はもちろん、留学中にアルバイトをしていて事故にあった場合なども対象となります。

 労災保険請求のためのガイドブック対象言語
労災保険請求のためのガイドブック(日本で働く外国人向け:日本語)日本語
労災保険請求のためのガイドブック(日本で働く外国人向け:英語)英語
労災保険請求のためのガイドブック(日本で働く外国人向け:韓国語)韓国語
労災保険請求のためのガイドブック(日本で働く外国人向け:中国語)中国語

②適用除外

外国公務員および外国の失業補償制度の適用を受けていること(外国から派遣された社員でその国の失業補償制度の適用を受けていること)が立証された者は、雇用保険に加入する必要はありません。

③雇用状況の届け出

外国人を雇用する事業主は、外国人労働者の雇入れおよび離職の際に、その氏名、在留資格などを公共職業安定所(ハローワーク)へ届け出る必要があります。

雇用保険の被保険者である場合には、「雇用保険被保険者資格取得(喪失)届」に、在留資格、在留期間、国籍・地域等を記秡することで届け出ることができます。

雇用保険被保険者資格取得届 備考欄

雇用保険被保険者資格取得届 備考欄

 

 

 

 

 

雇用保険の被保険者でない場合は、届出様式(第3号様式)に、氏名、在留資格、在留期間、生年月日、性別、国籍・地域等を記載して届け出てください。その際、氏名については在留カードどおりのローマ字で記載してください。

外国人雇用状況通知書様式第3号
外国人雇用状況通知書外国人雇用状況通知書 EXCEL エクセルExcel
外国人雇用状況通知書 PDFPDF

【厚生労働省:外国人の雇用】
外国人の雇用については次のようなルールがあります。

【厚生労働省:外国人を雇用する事業主の皆さまへ】
外国人を雇用する事業主の皆さまへ■外国人労働者の雇用保険手続きをお忘れなく!

【厚生労働省:外国人雇用はルールを守って敵適正に】
外国人雇用はルールを守って適正に

 

所得税等(所得税・復興特別所得税) 知っておきたい知識 3点目

非居住者又は外国法人(以下「非居住者等」といいます。)に対して、日本国内で源泉徴収の対象となる国内源泉所得の支払をする者は、その支払の際、原則として、所得税及び復興特別所得税を源泉徴収しなければなりません。

また、非居住者等に対して国内源泉所得を国外で支払う場合であっても、支払者が国内に住所若しくは居所又は事務所等を有するときは、国内での支払とみなして、源泉徴収をしなければなりません。

源泉徴収税額は、国内源泉所得の支払金額に税率を乗じて算出しますが、公的年金などのように支払金額から所定の金額を控除した金額に税率を乗じて税額を算出するものもあります。

【国税庁】源泉徴収義務者・源泉徴収の税率

居住者に該当するか非居住者の所得税等の源泉徴収の実務 4点目

①居住者

居住者(日本に住所または引き続き1年以上居所を有する者。外国の会社から派遣された杜貝の場合、1年以上の予定で派遣された者)については、日本人と同様の課税(源泉徴収)となります。

②非居住者

非居住者(居住者以外の者。外国の会社から派された社員の場合、1年未満の予定で派遣された者)については、給与・賞与の支払いの際に原則として20.42%の税率での源泉徴収が必要となります。

【国税庁】非居住者等に対する源泉徴収のしくみ


いかがですか?

初めて、外国人を雇用する場合は、社会保険、労働保険、所得税等で悩むこと多いと思います。
慣れれば大丈夫です!

しっかり勉強すれば、大丈夫。

外国人の社会保険、労働保険、所得税の実務、あなたも必ずできます。

渋谷区の社会保険労務士の高山英哲でした
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