スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
ジョニー・デップ
ヘレナ・ボナム=カーター
アラン・リックマン
ティモシー・スポール
サシャ・バロン・コーエン
昨年から今年にかけて観た作品。
「ALWAYS 続・三丁目の夕日」
「ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記」
2作品とも、楽しむことができた。
今回の
「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」は
恐怖感ある暗いイメージ。
ポップコーンを食べながら
観る映画ではありません。
また心臓の弱い人は、観てはいけません!
興味のある人でも、心の栄養感。
これが、満腹の時だけにしてください。
人間なら誰でも持っている『光と闇』。
絶対に「闇」の部分は
他人には見られたくないもの。
この「闇」の部分を中心に、
全く無駄がない構成で
ストーリは、展開されていきます。
R-15指定映画で
当然と感じるのは
世にも奇妙な、復讐殺人劇の嵐だから。
どれだけ、人を殺したら納得するのか
あと何人、殺せばいいのか
予想もつかない勢いで
復讐を成し遂げていく、ジョニー・デップ。
ただ、不思議なのは
ホラー映画ではなく、気の狂った
殺人鬼の映画にも映らないこと。
何故だろう?
これは、愛する妻を失い、
無実の罪で投獄され
「生き地獄」だった15年間。
悪魔に憑依されたように
主人公を復讐の鬼へと
変貌させていく、冒頭シーンが
心に突き刺さっているから。
このカットが、心から離れず
せつなさと、哀しさと、恐怖が
次々と入れ替わっていくため
オカルト映画、殺人鬼の映画には
なっていない。
変貌した人間性
全く別人になった主人公を
見事に演じる、ジョニー・デップの演技には
凄味がある。
二重人格者のように
怒りと憎しみに塗れた
本来の自分ではない
“もう一人の自分”を創り出す演技は
ジョニー・デップにしかできません。
クライマックスの
意外な真実には
そんなの、ありかよぉ~・・・
彼が選択した衝撃は、大きく
映画館の中で、叫びたくなります。
決して感動する映画ではありませんが
最後は、ジョニー・デップと一緒に
涙がながれます。