社労士,渋谷の事務所です
こんにちは、高山英哲です。
あなたと、本日協議するのは「事例で学ぶ過重労働対策の技術」である。
平成30 年4月23 日、厚生労働省は平成29年11 月に実施した
「過重労働解消キャンペーン」重点監督の実施結果を公表した。
平成29 年度「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果を公表
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/kouhyou300423.pdf
今回、厚生労働省の重点監督の目的は、どういったものか?
端的いえば、次の2点だ。
☑長時間の過重労働による過労死等に関する労災請求のあった事業場への調査
☑若者の「使い捨て」が疑われる事業場などへの調査
調査は労働基準関係法令の違反が疑われる7,635 事業場に対して集中的に実施した。その結果、5,029 事業場(全体の65.9%)で労働基準関係法令違反を確認した。
さらに、そのうち2,848 事業場(37.3%)で違法な時間外労働が認められた。当然このうような場合は、事業場に対して、是正に向けた指導を行なった。
私の事務所へも「過重労働解消キャンペーン」時に、顧問先から相談があった。
様々なケースがあって、立会いをしたこともあるし、会社の特徴にあわせて助言をしたところである。
あなたの会社ではどうか。
このブログを、今、読んでいる方の中でも、調査を受け方がいるだどう。
なかには対応に労力がかかった、担当者もいると思う。
そこで今回は、あなたと、「事例で学ぶ過重労働対策の技術」について意見交換をして、いく。
それでは早速、ポイントを、チェックしていこう。
事例で学ぶ過重労働対策の技術 3社の対応方法
それでは企業が実施した長時間労働削減の取組事例を紹介しょう。
今から説明する、3社の対応方法を学ぶだけ?でも、
長時間労働削減である成功の一歩を踏み出しことに、なる。
あなたの会社、時短への取組みの参考にチェックしてほしい。
PC上勤務状況を見える化・TV会議で時間短縮を図る
それでは最初の会社だ。業種は「化粧品等の原料製造業」で労働者数は約200名の会社です。
取組方法には様々です。多くの知恵を盛り込んでいます。
☑時間外労働削減
・ノー残業デー、時差勤務による早出残業の削減
・業務改善提案(毎月100件超)制度による作業時間短縮
・工場内の出荷場と倉庫の位置を同一場所にすることによる効率化
・PC上で当月の各自の勤務状況を見える化
・TV会議の導入による社内移動時間の短縮
☑年次有給休暇の取得促進
・リフレッシュ休暇制度・3連続休暇取得制度(土日含め5連休の奨励)
☑働きやすい環境づくり
・ICT化(例:PC上で昼食注文し、自動集計)による業務負担の軽減
・多能工化の推進(担当不在でも対応できる体制)による特定の労働者の業務負担の軽減
☑取り組みの結果
・所定外労働と休日労働の合計時間数が、1人月平均12時間まで削減
・所定労働時間は1日7時間15分、年間休日は120日、年次有給休暇取得日数12日
・過去5年間に34人を採用し、定着率は94.1%
結果として、1人の月平均の削減された時間が12時間というのは、驚きです。
IT化に加え、環境づくりも、かかせないことが、理解できます。
工程表で「情報を見える化」ボランティア活動、子どもの学校行事における休暇制度
1社目の取組方法は、勉強になります。
といった感じで、2社目も、みていきましょう。
業種は「塗工・化工機械の製造業」で労働者数は約250名です。
☑時間外労働の削減
・ICカードでの出退勤管理と使用者の現認の併用による、適正な労働時間管理
・マネジメント能力や専門技術の向上を図り、中長期的に活躍できる専門性のある社員を育成
・プロジェクトの工程表をオープンにし、「情報を見える化」することで負荷が集中しないよう管理を徹底
☑年次有給休暇の取得促進
・家族が病気をした場合、ボランティア活動や子どもの学校行事に利用できる独自の休暇制度
☑働きやすい環境づくり
・個人の席を固定化せず、プロジェクトごとに配置し、社員間の情報共有を促進
・紙媒体の書類は極力減らし、電子データによる情報共有で効率化を実現
☑取組の結果
・特定の人が長時間労働とならないための人材育成、若手社員を早期戦力化、多能工化
・「受注量」と「労働時間」の的確な把握と調整
・社員の5年定着率が、ほぼ100%を実現
モタモタしていると、遅れていきます。
「情報を見える化」は思いつきません。。
やっている仕事は変わらないのに、
仕事に打ち込める環境が出来たことが大きいといえます。
さらにボランティア活動、子どもの学校行事における休暇制度は、マネしたくなります。
顧客対応情報、会議資料をデータ共有・ペーパーレス化の徹底
どうでしょうか?
「うち会社でも、できそう」、そんな声も聞こえてきます。
みなさん、これまでの時短取り組みとは、違いますね。
最後の会社は「システム開発業」で労働者数は約40名です。
☑時間外労働の削減
・顧客対応情報をデータで共有し、仕事の属人化を防止(無駄な手待ち時間等を排除し長時間労働を防止)
・ペーパーレス化を徹底し、会議資料はあらかじめデータで共有(会議中の説明、検討時間を排除し会議時間を短縮)
☑年次有給休暇の取得促進
・リフレッシュ休暇(連続5日)を義務付け、仕事の属人化を防止(休暇に向け無駄な仕事を排除し効率化を実現)
☑働きやすい環境づくり
・社員の家庭の事情に合わせてテレワークを本格実施
「無駄な手待ち時間等を排除する」、
これこそが、長時間労働を防止の王道です。
さらに、テレワークを本格的実施たことが、
時短につながった要因でしょう。
他社とは、違う切り口で長時間労働を削減した会社もあれば、
だれでもできそうなものもあります。
過重労働対策の技術、とは少し大袈裟に聞こえるかもしれません。
気になる、事例があったら、あなたも是非、実行へとうつしてください。
平成29 年度「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果を公表
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/kouhyou300423.pdf
最後まで、お付き合いいただき、ありがとうございました。
あなたの会社の、改善の一助になれば幸いである。
渋谷の社会保険労務士の高山英哲でした。
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